劇団炎舞
大衆演劇を観て数年、という人であれば1回くらいは『上州土産百両首』は観たことあるだろう。O・ヘンリーの小説をもとに昭和初期に歌舞伎で初演された本作。主演は、六代目尾上菊五郎と初代市川吉右衛門という大名優同士。けれど、物語内容的に当の歌舞伎よ…
笑うことも、泣くことも、食べることも、殺すことも、すべて自然に隣にある。劇団炎舞@篠原演芸場(2020/11/21)お芝居『河内十人斬り』城戸熊太郎:橘炎鷹谷弥五郎:橘佑之介松永寅次郎:橘鷹志熊太郎女房おぬい:橘麗花弥五郎妹おやな:橘そらり松永伝次…
自分にとって、役者さんというのは「出会っている」人と「まだ出会っていない」人の2種類がある。この「出会い」は物理的な意味とはちょっと違う。役に、その人が演じる「ならでは」の輪郭がはっきりと見えたとき、それが私にとっては真にその役者さんと「出…
彼が最後の力を振り絞って突き刺したのは、弥五郎?それとも……?劇団炎舞 橘鷹勝誕生日公演@立川・けやき座お芝居『河内十人斬り』熊太郎:橘炎鷹弥五郎:橘鷹勝松永寅次郎:橘光鷹熊太郎女房おぬい:橘麗花弥五郎妹おやな:橘姫花木こりえひめけん:橘炎乃…
枯れた草の向こうに立つ、その人たちの顔は見えないわずかな風がもったりと揺れるような、そんなアンニュイな旋律が木馬館の暗がりに漂い出しました。島津亜矢さん歌う『船頭小唄』です。劇団炎舞@浅草木馬館橘炎鷹座長『船頭小唄』俺は河原の 枯れすすき同…
そこのキミ!「ジワ」って言葉知ってるかい?歌舞伎用語なんだけどね、ビックリするほど綺麗な役者さんが出てきたときとかに、客席が「……!」って息をのんだ音が波(=シワ)のように劇場中に広がっていくことを言うんだ!(ちなみに、ワタシは『二人椀久』…
侠客というにはまだ青い。けれど、その華は新芽に芽吹く。劇団炎舞@浪速クラブお芝居『男華』笹川繁蔵/飯岡助五郎:橘炎鷹座長洲崎の政吉:橘鷹勝政吉女房おせい:橘麗花国定忠治:橘魅乃瑠【あらすじ】ある日、侠客・飯岡助五郎(炎)のもとに、同じく侠…
♪あーの日 あーのとき あーのばーしょで きーみに会えーなかーったらー♪ ほんと、そうですね。 あの日あのとき川越で出会ってなければ、こんな気持ちになっていることもありませんでしたね……。 えっと――ロスってます\(^o^)/はい、炎舞ロスであります。 今…
身体が溶ける。(略) 身体の輪郭が消えていくのは、踊り手の身体のなかからあふれてくるものがあって、それが輪郭をこえて空間にひろがり、客席の私たちを浸していくからである。(略) 踊り手の身体の輪郭は、この劇場の空間にみちあふれた世界のなかに消…
7月24日、日曜日のお昼。その日は、炎舞@篠原のマイ前楽でした。 場内に入ると、座椅子と座椅子が隙間なく埋められていて、ああ、お客さんいっぱい入ってるーーそんな安堵感とともにシャケおにぎりを頬張りつつ幕が開き。 お芝居は『江戸の朝焼け』。 貧し…
いい加減自分のこともやらねばならず(笑)、木馬館より通い日数は少なくなった篠原。 けれど、なんといってもこの小屋が好きだから、レポレポ!ってことで、またまたスクロール過多ですが、よろしければどぞ~! 7月1日初日、体調もだいぶ回復した炎鷹さん…
木馬館回顧(という名の画像オンパレード日記)、最後はもちろん、橘炎鷹座長です☆ 4日の「炎鷹祭り」。あ、炎鷹さんがものすごく客席に向かって開き出した、と感じた『涙そうそう』。 この曲で、おそらく飛び込みの一見さんと思われる、最前列にいた数人の…
前回記事から「次へ続く!」ってどんだけ間空いてんだ。。 篠原公演もそろそろ2週間が経ちますが、今さらながら、炎舞@木馬館まとめその2です。 では、ゲストの皆さま画像などをペタペタと~。 北城嵐さん 口上で座長には「小岩の鈴木さん」と紹介されてい…
ものすごく長い1ヶ月が終わりました。劇団炎舞6月公演@木馬館。それが可能な生活状況だったため(笑)、途中、風邪で体調崩しつつも、大衆演劇を観出して以来、今までで一番通ったなぁ。。って思い出にひたる間もなく篠原が始まっており、きちんとまとめる…
6月27日、ここまで舞台上はもちろん、お出迎えも含め連日フル稼働していた炎鷹さんが体調を崩し、9度5分の高熱。 昼の部のお芝居には予定通りのお役で出演しましたが、ショーはミニ、三部ショーともに休演。ボスも、なかなか弱音は吐かない男なのですが、今…
「ああ、よかった、本当に嬉しい!こんなことってあるのね」その女性は、このうえもなく幸せそうにほほえんだ。劇団炎舞、木馬館公演6月19日夜の部。幕開けのミニショーのとき、隣に座った女性が「あの子とあの子って兄弟?」と小さな声で話しかけてきました…
木馬館、連日大入り! 大入りがすべてじゃない、とはいえ、いやーもう、一関東ファンとしてそこはやっぱり気になっていたというか実はけっこードキドキしていましたが(笑)、完全なる杞憂でした(^_^;) 嬉しいのは、明らかに、炎鷹さんの古典的な芸が求めら…
天の熊太郎、地の弥五郎。神様と人間の風景。 劇団炎舞@浅草木馬館お芝居『河内十人斬り』 ※人名は当て字、台詞はニュアンスです。役名に間違いあるやも。ご了承ください。 弥五郎:橘炎鷹 松永組虎:橘光鷹 弥五郎妹おやな:橘麗花 熊太郎女房おぬい:渋谷…
6月始まってから、「木馬館 劇団炎舞」みたいなキーワードでこちらに来てくださる方が多いのですが、記事はアップしたい、でも連日劇場通いしているとアップする時間がないという、痛し痒しな状況(^_^;)行った日の画像などは、主にツイッター(半田なか子 @s…
劇団炎舞、6月木馬館2日目。 普段はまったく速報性のないブログですが、今、ちょうど時間がある時期っていうこともあり(笑)、簡単にレポ! お芝居は、昨日の『血染めの纏〈まとい〉』で泣き疲れた体を癒す、『三人の行く末―ふるさとの友―』(三人出世)。 …
劇団炎舞ご一行様、お江戸へようこそ! ということで、2016年6月1日、劇団炎舞@浅草木馬館初日昼夜、行ってまいりました~! 満員の場内に入ってまず思ったのは、わ!男の人が多い!ということ。古典的なお芝居を待ってる人がいっぱいいる、ということの証…
以前から、「橘炎鷹」という役者さんの名前は知っていた。 「えんおう」って、歌舞伎の澤瀉屋の猿翁さんとまったく音が一緒か~なんて思ったりして。 そして、その役者さんの冠言葉は「天才」だった。ふむふむ、どうやらすごい役者さんではあるらしい。 でも…
3月20日ぶらくり、鷹勝さんの個人舞踊の時間。キラキラとしながらどこかぬくもりある音色が響き、流れてきたのは、日本人なら誰でも聞いたことのある馴染みのあるメロディ。歌っていたのは玉置浩二さんでした。玉置浩二『男はつらいよ』(CD『群像の星』収録…
ぶらくり2日目!翌日は仕事なので、この日の昼で遠征フィニッシュ~。 ホテルのチェックアウトが早かったので、午前中は和歌山城をぶらぶら。 和歌山城の天守閣からの眺め。 海と空が繋がってる~!という快晴っぷり。 たぶん、あの茶色の建物のずーっと向う…
「ぶらくりに行ってきた~」「明日はぶらくり~」 以西のフォロワーさんたちのつぶやきでときどき耳にしてた「ぶらくり」。 ぶ ら く り??ぶらりくらり、ぶらぶらくりくり、なんかおまじないみたいでかわいいー! しばらくして、和歌山にある劇場の名前だ…
もう、「小屋っ子の戯言―速報性から遠く離れて―」ってサブタイトル加えたほうがいいかな?っていう記事をアップ!なんと12月の炎舞福島遠征! 年末進行で忙殺され、もともと友人と行く予定だった日にちには風邪をひき、泣く泣くスケジュール変更。結局出向け…
2015年11月7日@つくば湯~ワールド。劇団炎舞、橘鷹勝さんのハタチの誕生日公演が行われました。お芝居は、『上州土産百両首』。初心者の私とて、他劇団で観たことのある大衆演劇定番作品。歌舞伎でも、平成26年1月浅草公会堂で、猿之助さん正太郎と巳之助…
7日『ふるさとの友―三人の行く末―』が思いのほか長くなりましたので、舞踊ショーは分けて。この日はミニショーがありました。 橘炎鷹座長・群舞『 』 ともやんと同一人物とは思えない、キリッとしたいい男!(ともやんはともやんで好きですが!) 席の関係で…
明生座探訪記2日目。 前日、修学旅行ばりにはしゃいで明け方まで友人としゃべっていたため、なんだか喉が重いという……(笑)。それに加え、やはり遠征なので気が張っているのと、前日の『血染めのまとい』ダブルで日に2回嗚咽を堪えるという苦行(笑)を体験…
去年10月に出会った劇団炎舞。 10月川越湯遊ランド、11月つくば湯~ワールド、12月福島・東洋健康センターと観てきて(1月石川は行けず…)、おや、劇場で観てないな、と思い、2月は大阪・明生座とのことで、1泊2日で遠征してまいりました! 明生座は、大阪環…